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コンサルタントコラム

成長論
2024.04.08

人間関係の初期設定が影響を与える世の中の景色

成長論 / 大村 康雄

コップに水が半分だけ入っているとき、「半分もある」と感じるのか「半分しかない」と感じるのかは個々人の価値観によりますよね。

このように、世の中がどのように見えているのかはその人の価値観というフィルターによって大きく変わります。
その中でも特に、人間関係をどのようなフィルターで見ているかによって世の中の景色は大きく変わってくると感じています。

具体的にどういうことかというと、自分の身の回りの人もしくは新たに知り合う人が「自分にとってどういう人と考えるか」ということです。

 

「自分の身の回りの人は、いつも自分にとってプラスをもたらしてくれる」というフィルターを持っている人がいるとします。
このような人は、周囲の人を好意的に見ていますから、警戒心が少なくなり、朗らかになります。
「そんなふうにポジティブに周りの人を見ていたら騙されるのではないか?」と思うかもしれません。
それが、そうでもないのです。

例えば、このような人がお店の店員をしているとします。
そこに、強盗を目論む人が入ってきました。強盗を目論んでいるわけですから挙動不審です。
そんなとき、周囲の人間関係をポジティブに捉えるフィルターを持つ人は、この強盗にこんなふうに声をかけます。
「ご様子が慌てていらっしゃる感じですけど、なにかお困りですか?大丈夫ですか?」
こんな言葉を、満面の笑みもしくは本当に心配している表情でかけられるとします。

自分が強盗しようと思ってた立場で想像してみるといかがでしょうか?
強盗しようと思っていた気がだいぶ減退してしまうのではないでしょうか?

 

一方、「自分の身の回りの人は、警戒していないと自分にとってマイナスをもたらす可能性が高い」というフィルターを持っている人がいるとします。
このような人は、「そんなふうに警戒しながら人付き合いするから、気の合う人をきちんと選別できて良い人間関係が築ける」と思うかもしれません。
それが、そうでもないのです。

例えば、このような人がお店の店員をしているとします。
そこに、身だしなみが良くなく、挙動不審の人が入ってきました。
そんなとき、周囲の人間関係を警戒するフィルターを持つ人は、こんなふうにこの人を見ています。
「身だしなみが良くないからお金が無い可能性が高い。そして、なんかおどおどしているから万引きするチャンスを狙ってるのでは?」
そして、その人が棚に近づいたときにいよいよ声をかけます。
「何をしてるんですか!?」
警戒心満載の表情で。

しかし、その人はただファッションセンスがなく、オドオドした雰囲気を常に出す人なだけで、万引きなんて微塵も思ってませんでした。
それなのに、警戒心満載の表情で、なにか悪いことをするかのように言われる。そうすると、その人の反応は、そんな対応をされたことへの怒りや悲しみに満ちたものになります。
そして、反論の一つも言うでしょう。「そんなこと考えてない!!」と。

しかし、店員側もきちんと事前に警戒心を持って観察をしてますから、「あなたの身だしなみはそうは見えません。また、先程からあの通路をうろうろしてますよね ?」と理路整然と返答することができます。
結果、どうなるか。
しょぼんと凹んでお店を後にすることになり、このお店は善良なお客さんを逃すことになりました。

 

人間関係も同様です。
この人は自分にマイナスをもたらすのではないか?
この上司は無理難題を突然振るのではないか?
この部下は大きなミスをして迷惑をかけてくるのではないか?

そんなことが頭にちらつきながら人間関係を見てしまうと、事前にそのようなことの兆候(かのように思えること)に目がいくようになってしまいます。
身だしなみが良くなく、挙動不審なお客さんを観察する店員のように。

そして、実際に自分にとってマイナスが降りかかりそうに感じたとき、棚に近づいたお客さんに声をかけるのと同様に、マイナスをふりかけようとしましたよね?というような対応をしてしまいます。
事前に観察した兆候を添えて。

そうすると、そんなことを考えていなかった相手は、以前からそのようにマークされていたという衝撃とともに、そのような見られ方をしていたことへの悲しみが広がります。
その後にどのような人間関係が待っているかは想像のとおりです。

世界は自分が見たいように見えるとはよく言いますが、どうせ見るなら周りの人間関係をポジティブに見ることにトライして見てはいかがでしょうか?

運は人が運んでくると言います。
自分の身の回りにはポジティブな人がたくさんいると思うことで、良い運もたくさん運ばれてくるかと思います。

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