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コンサルタントコラム
タイトルの「その営業戦略でアポイント獲得できますか?」というフレーズは、私がよく上司に言われていた言葉です。
思い返してみると、ツッコミどころ満載の営業戦略を作り何度もやり直ししたな、と苦い思い出が多々浮かんできます。
やってみないと分からないというのは前提としてあるのですが、やる前にその商材を営業する上で、ターゲット=営業先の選定がずれたものになっていないか、同業他社様との差別化ポイントは本当に差別化になっているかなど、戦略の整合性を持たせることはとても重要です。
売りたい商材がターゲットとなる営業先の業種に当てはまっていなかったり、どの会社でも当たり前にやっている点を差別化ポイントとしていたりなど、たくさん指摘を受けて営業戦略を何度も作り直していた私が、お客様とお付き合いを増やす中で整合性が取れ、どのようにしてアポイントを量産できる営業戦略を作れるようになったか、ご紹介できればと思います。
これから新しく営業戦略を作る可能性のある方や、今実際に営業戦略でつまずいている方の参考になれば嬉しいです。
まず、実際にどのように戦略を作っていくのか。
戦略を作る際に「〇〇の売上をもっと伸ばしていきたい!」や「△△業界に攻めていきたい!」など何か目的が決まっている場合と、「どんなやり方でもいいからとにかく売上を伸ばしたい」といったように、具体的に何も決まっていない場合どちらもあるかと思います。
現在の状況が下記3つのどのケースに当てはまるのかを考え、該当するケースのそれぞれ上から順に答えを当てはめて組み立てていくと、営業戦略を作ることができます。
1.伸ばしたい事業がある場合
→その事業の製品・サービスはなにか?
→その製品・サービスが満たすことができるお客様のニーズはなにか?
→そのようなお客様のニーズが潜んでいるのはどのようなターゲットか?
→類似・競合製品との差別化ポイントはどこか?
2.付き合いたい業界がある場合
→その業界はどこか?
→その業界に潜んでいるニーズはなにか?
→そのニーズを満たすことができる自社の製品・サービスはなにか?
→類似・競合製品との差別化ポイントはどこか?
3.事業やターゲットにこだわりがない場合
→同業他社と比べて自社のユニークな点はどこか?
→ユニークな点をポジティブにとらえてくれるのはどのようなターゲットか?
→そのターゲットに潜んでいるニーズはなにか?
→そのニーズを満たすことができる自社の製品・サービスはなにか?
以上を当てはめていく際に、売りたい商材がターゲットとなる営業先の業種に当てはまっているのか、他社との差別化ポイントは本当に差別化になっているのか確認する上で、大事だった2点をお伝えできればと思います。
まず1点目は、ターゲットについてです。
弊社ではターゲットを設定する際に、「相手の顔が見えるターゲットになっているか」という所まで落とし込んで設定をしています。ここでの相手の顔とは、具体的には営業をする先の相手になります。
私が営業を始めたばかりの頃は、お客様から言われた「従業員数◯人以上の△△業界にアプローチして欲しい」など伝えられた内容に特に疑問点も持たず、そのままターゲットに設定していました。
自分でターゲットが合っているかどうかの判別が全くつかなかったためです。
そのため、「従業員数◯人以上の△△業界」の誰宛にすればいいか=部署が分からず、誰に営業をすればいいか分からない戦略になっていたり、条件を絞り込みすぎることでターゲットとなる企業数が少ない状況を作っていました。
この状況を改善するために教えてもらった考え方の1つが、「ターゲットとなる会社の立場になってみる」といったものです。
ターゲットとなる会社の立場になって実際に営業されることを考えることで、「この規模であればこういった商品は必要ないかもしれない、もっと大きい規模のほうが需要があるのではないか」だったり、「この部署に話をしても担当していない可能性がある」といった懸念点が浮かぶので、お客様に確認をする事項が出てきます。
そして、他にもっといいターゲットがあるのではないかと改めて情報を深掘りすることができます。
2点目は、差別化ポイントです。
この点も同様にお客様から「当社は企画の提案から実行、改善までやっています」など伝えられた内容を鵜呑みにして、それが特徴だと思っていました。
しかし、「これって他の会社でもやっていない?」と指摘されるケースがよくあったことをきっかけに、どれくらい競合がいるのか、また競合他社はそのサービスでどういったことをやっているのかという点を調べるようにしました。
調べることによって、差別化ポイントが他社でも行っている当たり前の情報という点に気づくことができ、その場合はなぜそれがお客様としては強みと感じているのか、を考えるきっかけにもなります。
また、調べることで逆にみえていなかった差別化ポイントをみつけることもでき、その点をアピールポイントとして強く押すことができます。
以上のことから、ちょっとした気づきや視点を変更するだけで整合性が取れアポイントが量産できる営業戦略を作ることができるようになります。
これから営業戦略を作る方や、現状つまずいてしまっている方などご覧いただいた方の変化のきっかけになれば幸いです。
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