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コンサルタントコラム
世の中には退職理由や職場の悩みをランキング形式でまとめた記事が山ほどありますが、それらの記事で必ずと言っていいほどランキング上位に入っているものが“人間関係の悩み”です。
人間関係のトラブルが全くありません!という職場の方が稀でしょうから、あらかじめ自分のコミュニケーションで改善できる点や解決策は知っておいて損はないと言えます。
そこで今回は、仮に50人クラスの組織における人間関係模様を想定し、誤解やトラブルを生みやすいコミュニケーションの特徴と自分で出来る解決策について、私自身の経験から感じたことを振り返ってお話しします。
■従業員の離職は些細なトラブルがきっかけとなることが多い
もちろん会社の環境や体制がどれだけ頑丈か、また、マネージャーの力量も関係するので一概には言えませんが、例えば50人クラスの組織では、人数的にも社員同士の連携が比較的容易だと想定できます。
それに伴って起こる事象として、良い例で言えば【良い評判の伝染】、悪い例で言えば【誤った情報の伝染】です。
従業員の「帰属意識」や「離職」に関係する話題が浮かぶ方は多いのではないでしょうか。
一見、大したことではないコミュニケーションのトラブルでも、いざ自分が直面すると「面倒くさいなぁ」「穏便に済ませたいなぁ」という気持ちになるはずです。
そして、軽い気持ちで同僚に愚痴を言ってしまうことで、事実とはかけ離れた情報に変換され、いつの間にか自分の知らないところで他の誰かの離職のきっかけになる可能性もあります。
つまり、コミュニケーションにおいてトラブルや誤解をなるべく発生させないことが重要です。
では、トラブルや誤解を生みやすいコミュニケーションにはどのような特徴があるのか、次でお話しします。
■誤解を生みやすいコミュニケーションの特徴
コミュニケーションにおいて誤解を生みやすい人には大きく4つの特徴があります。まずは自分のコミュニケーションスタイルを振り返り、自分が当てはまっていないかを確認してみましょう。
① 会話を始める前の前提条件の共有不足
日頃のコミュニケーションを思い返してみると、共通の前提条件や背景知識に基づいて相手とコミュニケーションを取っていることがほとんどではないでしょうか。
しかし、誤解を生みやすい人は、前提条件を共有せずに情報を伝えたり、相手の前提条件を考慮せずに自分の意見や要求を伝える傾向があります。相手と自分は同じ理解をしているという勘違いです。
これにより、相手は言葉の意味や目的を正しく理解せずに会話が進むので誤解が生じます。
② 会話中の情報の欠落
誤解を生みやすい人は、重要な情報や文脈の一部を省略してしまったりする傾向があります。
これにより、相手は不完全な情報だけで判断せざるをえない状況になりますので、思ってもみない返答や反応が返ってきて双方に誤解が生じる可能性が高まります。
③ 一方通行の発信
コミュニケーションとは双方向の矢印で成り立つものですから、当然、相手のフィードバックや質問を受け入れる姿勢が重要です。
誤解を生みやすい人は、相手の意見や疑問を無視したり、自分の主張を押し付けたりする傾向があります。相手は意見を正確に伝えることができず、誤解が生じます。
④ 言葉“以外”のコミュニケーションの見落とし
コミュニケーションは言葉だけではありません。具体的には、表情、ジェスチャー、声のトーンなど、言葉以外の部分でも信号を感じ取りながら対話しています。
相手からの信号を無視したコミュニケーションを続けてしまうことも、誤解を生みやすいポイントです。
■円滑にコミュニケーションを取るには、自身の癖を認識して改善しようとする気持ちと、相手の特徴を分析することからスタートすべし
個人によって異なる部分も当然ありますし、これらが全てではありませんが、「コミュニケーションが上手くいかないんだよなぁ」と悩んでいる方は上記4つの特徴にハッとするポイントがあったのではないでしょうか?
まずは誤解を生む可能性がある今の自分自身の癖をしっかり認識し、自分が改善できるポイントと向き合っていくことが重要です。
また、自分が気を付けていても、相手も同じようにどこかを見落として会話しているかもしれません。
同じ職場で頻繁にコミュニケーションを取る相手とは、どのポイントがでよくズレているかを振り返っておくと、どう対応すべきかイメージが沸きやすいはずです。
コミュニケーショントラブルを回避し気持ちの良い職場環境を維持するための参考になれば幸いです。
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