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コンサルタントコラム

中小ベンチャー企業経営
2021.02.17

社長がトップセールスマンである企業の営業手法は、改善の余地がたくさんある

中小ベンチャー企業経営 / 大村 康雄

社長がトップセールスマンという中小ベンチャー企業は多いと思います。

社内で誰よりも経験値がありますから、提案先企業の状況やニーズの把握も瞬時にできるでしょうし、それを受けての提案の引き出しも一番多いでしょう。​

しかし、これは実体験でもありますが、社長がトップセールスマンであるということはその企業の営業手法はまだまだ改善の余地があります。​
確かに、ニーズの把握やそれに対しての提案構築は社長が社内でもトップレベルであることは間違いないでしょう。
ですが、仮に、とある企業の社長が営業に来て、こんな質問をしてきたらどう感じるでしょうか?

​「なんとかご一緒にお仕事できればと思っているのですが、ご予算感としていくらくらいに抑えれば可能性は上がるでしょうか?」
「この後の検討の流れですが、上席の方も入られますでしょうか?その際、私が直接ご提案することは可能でしょうか?」
「検討結果はいつに出ますでしょうか?その日にお電話差し上げても良いでしょうか?」​

率直に、「すごい必死な社長だな…」と感じないでしょうか?
そして、それは「この会社、経営的に大丈夫かな?」という心配にまでつながり、社長が真剣に営業すればするほど「この会社はやめておこう」という判断につながりかねません。
一方、上記のような質問をイチ営業担当者が行っても(当然、聞き方にもよりますが)、営業担当者としての当然の行為とみなされる可能性が高いです。​

つまり、社長という肩書を持っている以上、営業担当者として全力を出せない構図の中にいるのが社長なのです。​とはいえ、ニーズ把握や提案力に関してなかなか他の営業担当者ではかなわないというのもあると思います。
そこは、以下のような施策でカバーします。

■ニーズ把握について
まず、前提として営業担当者が提案する商材を限定します。
たくさんの商材を売れる状況にあるから、様々なニーズを把握せねばならず難易度が上がるのです。営業担当者が提案してよい商材を絞り込んで営業戦略を構築することで、感知しなければならないニーズは限定されます。また、そのニーズの把握に関しては、「いつまでに導入を検討しているか?」など、チェックリストを作成し、聞き漏らしがないようにします。
ただ、チェックリストを上から読み上げるだけのヒアリングは尋問のようになり、先方の本音が聞き出せませんので、自然な会話で聞き出せるようになるにはロープレなどのトレーニングが必要です。

​■提案力について
こちらも、営業担当者が提案できる商材を絞り込むことで最低限必要な提案力を下げることができます。その次に行うことは、社長の中に眠る営業トークを営業資料に反映させることです。商談時の普段のトークの流れなどをボイスレコーダーで録音し、他の人が聞き、「ここがポイントだな」と思ったことを資料に落とし込んでいきます。
こうすることで、営業資料の流れ通りにプレゼンを行えば社長の営業スタイルがコピーできるようになります。また、営業資料はきれいなデザインのものを外部に発注するのではなく、実際に商談で使ってみて使いにくいところを手直ししてと、パワーポイントなど社内ですぐにブラッシュアップしていける状態で作るほうが良いです。​

このような施策でニーズ把握と提案力が補強されれば、それ以外のことでガツガツ質問できる営業担当者の方が営業力が上がるのが当然の結果です。

トップセールスを張っている社長の方、
ぜひすぐにそのノウハウを営業担当者へと移管し、もっともっと稼いでもらいましょう。

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