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コンサルタントコラム

営業戦略
2018.09.16

ターゲット数を意識して、商品・サービス開発してますか?

営業戦略 / 大村 康雄

当社にご依頼をいただく際、これから売り出していく商品・サービスについてのご相談がよくあります。

 

「特長がこうで、だから、こういうお困りごとにバッチリです」という営業戦略の説明をいただくわけですが、そんなとき、以外に見落とされているポイントがあります。

それは、ターゲットとなる企業の数です。

 

例えば、自動車メーカーをターゲットとするような商品・サービスを考案したとして、ターゲットとなる企業はほんの数社です。外資を入れても数十社。

これでは、1件の成約でよほど大きな金額がもらえるか、毎月ずっとそれなりの金額をもらえるかしないと経営が成り立ちません。

また、数社の自動車メーカーからすべて契約を頂いたら、それ以上の成長は、頂く金額を上げていくことしか成長はありません。

 

自動車メーカーは極端な例ですが、これに近い営業戦略の例が実際に発生します。

 

「確かにサービスとして低料金で魅力的ですね。しかし、この業界はめぼしい規模の企業が100社ほどしかないですよ。これだと売上が伸びないのでは?」

このような話になることが以外に多いのです。

また、実際に訪問できるエリアに限るとすると、東京の企業は首都圏しか訪問できませんから、これまた数が限られます。

 

よって、商品サービスを開発する際は、ターゲットとなる企業がどれくらいの数があるか考えてから開発に着手しないと、作ってみたは良いが売り先が非常に少ないという状態に陥りかねません。

 

参考までに、営業マンを一人採用して、営業させ続けるようマネジメントした際に必要な企業数を紹介しておきます。

まず、営業マン一人をフルタイムで雇用するとすると、毎日2~3件は営業アポに外出してほしいところです。例えば、11時からと13時からの2件のアポイントに出た場合、15時くらいに戻ってきて18時くらいまではアポ取りの電話が出来ます。

1時間に10件電話できるとすると、3時間で30コール。30コールで2~3件のアポイントが取れるとすると、毎日2訪問、2件アポ獲得のリズムが完成します。

 

そうすると、毎日30コールが20営業日なので月間で600コール行うことになります。

また、電話をすると担当者不在などでもう一度電話をすることも多々あります。

つまり、600コール行う=600件のリストが必要なわけではなく、実際にはその半分の300件ほどのリストになります。つまり、営業マン一人をフルタイムで雇用すると、300件のリストが必要になるのです。

 

そして、このリストは1ヶ月目に使い切りますから、翌月にはもう300件必要になります。

では、無限に毎月300件必要かというと、そうではありません。

一度断られたところも四半期、つまりは3ヶ月経つと状況が変わっている可能性がありますので、4ヶ月目からは1ヶ月目に断られたところへ再度営業できます。

 

つまり、300件✕3ヶ月=900件のターゲット数が、新規開拓営業マン一人を営業させ続けるのに必要なターゲット数です。

 

商品サービスを開発する際の参考になれば幸いです。

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