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コンサルタントコラム

近年、コロナ禍による在宅勤務の名残でリモートワークが普及しました。
それに伴い、商談のスタイルも大きく変化しています。
従来の対面商談からオンラインを活用したリモート商談へと移行する企業が増えており、営業活動の効率化やコスト削減といったメリットが注目されています。
しかし、リモート商談には対面にはない課題も多く、成功させるためには適切なスキルやツールの活用が求められます。
本記事では、リモート商談の基礎から、メリット・デメリット、成功のためのポイント、活用すべきツール、さらにはより成果を上げるための施策までを徹底解説します。
これからリモート商談を導入する企業や、すでに導入済みでさらなる改善を図りたい方にとって、有益な情報となるよう詳しくご紹介していきます。
目次
リモート商談とは
リモート商談とは、インターネットを活用して遠隔地の顧客とオンラインで行う商談のことを指します。
Web会議システムやクラウドツールを使用することで、場所を選ばずに商談を実施できるため、営業活動の効率化が期待できます。
特に近年では、新型コロナウイルスの影響により、対面商談の機会が減少したことでリモート商談の必要性が高まり、多くの企業が導入を進めています。
リモート商談の普及に伴い、従来の対面商談と比較して、時間やコストを大幅に削減できるだけでなく、営業エリアの拡大や移動や来客対応の手間の軽減により商談回数の増加といったメリットも享受できるようになりました。
しかし、同時にオンラインならではの課題も存在し、信頼関係の構築やスムーズな意思疎通を図るための工夫が求められます。
また、リモート商談を成功させるには、適切なツールの選定や、スムーズな進行のためのスキルが不可欠です。
通信環境の整備やカメラ・マイクの活用方法、画面共有を用いた効果的なプレゼンテーションなど、さまざまなポイントを押さえることが重要です。
こちらでは、リモート商談をより成功させるための具体的なノウハウを詳しく解説していきます。
リモート商談の定義
リモート商談とは、対面ではなくオンラインツールを活用して実施する商談のことを指します。
Web会議システムを利用し、インターネット経由で顧客とコミュニケーションを取る手法です。従来の対面商談と異なり、物理的な移動が不要なため、営業担当者の業務効率向上や商談機会の増加といったメリットがあります。
具体的には、Zoom、Microsoft Teams、Google MeetといったWeb会議ツールを利用し、音声や映像を通じてリアルタイムで商談を行います。
これにより、営業担当者は短時間で多くの商談を実施でき、移動にかかる時間やコストを削減することが可能になります。
また、リモート商談は、プレゼン資料の共有やデジタルホワイトボードの活用など、デジタル技術を活かした営業手法を取り入れることができる点も特徴的です。
たとえば、資料を画面共有しながら説明することで、対面商談以上に視覚的な訴求力を高めることができます。
また、録画機能を活用することで、商談の振り返りや社内でのナレッジ共有にも役立ちます。
このように、リモート商談は単なる「オンラインでの会話」にとどまらず、デジタルツールを駆使した新しい営業スタイルとして進化を続けています。
今後、営業活動におけるリモート商談の重要性はますます高まることが予想されるため、その特性を十分に理解し、適切に活用することが求められます。
リモート商談が注目される背景
リモート商談が注目される背景には、いくつかの重要な要因があります。
まず、新型コロナウイルスの感染拡大により、対面での営業活動が制限されたことが大きなきっかけとなりました。
企業は営業手法の見直しを迫られ、オンラインでの商談が急速に普及しています。
また、働き方改革の推進やDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、業務の効率化や生産性向上を目的としてリモート商談が採用されるケースも増えています。
リモート商談の導入により、移動時間の削減やコスト削減が可能となり、より多くの商談機会を創出できるようになりました。
さらに、グローバル化の進展により、国内外の企業との商談機会が増加していることも影響しています。
遠隔地の顧客ともスムーズに商談を行えるリモート商談は、国際的なビジネスにおいても大きな利点をもたらしています。
このような背景から、リモート商談は単なる一時的なトレンドではなく、今後も営業活動の重要な手法として定着すると考えられています。
リモート商談のメリット
リモート商談は、企業にとって多くのメリットをもたらします。
特に、時間やコストの削減、営業エリアの拡大、情報共有の効率化など、従来の対面商談では難しかった新たな可能性を開く要素が多数あります。
これにより、営業の生産性向上や企業の成長に貢献することが期待されています。一つ一つ見ていきましょう。
時間・コストが削減できる
リモート商談では、移動時間や交通費を削減できるため、営業担当者はより多くの商談に時間を割くことが可能になります。
また、宿泊費や出張費の削減も期待でき、全体的な営業コストを抑えられます
営業エリアが拡大できる
リモート商談では、物理的な距離の制約を受けることなく、日本全国や海外の顧客ともスムーズに商談が可能になります。
これにより、新規市場の開拓が距離を考える必要なく行うことができるとともに、取引開始後の既存顧客のフォローも現地に赴くのは必要最低限で良くなりますので、担当顧客数を増やすことができ、営業効率が良くなります。
商談数を増加させることができる
移動時間が不要になるため、1日に対応できる商談数が増加します。
これにより、より多くの商談機会を確保し、成約率の向上が期待できます。
対面商談では、移動時間を考えると1日に訪問できる顧客の数は多くても5件程度に限られる一方で、リモート商談では移動時間がない分、分刻みで効率的に複数の顧客と商談できるため、営業活動の生産性を飛躍的に向上させることが可能です。
情報共有がしやすくなる
リモート商談では、クラウドツールを活用することで、顧客情報や商談の進捗をリアルタイムで共有しやすくなります。
具合的には、録画機能により商談内容を記録・共有しやすくなり、チーム内での情報やノウハウ共有の精度が向上します。
これにより、営業チーム全体のパフォーマンス向上が期待できます。
リモート商談のデメリット・課題
リモート商談には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットや課題も存在します。
これらの課題を理解し、適切な対策を講じることが、リモート商談を成功させる鍵となります。
本章では、代表的なデメリットとその対応策について詳しく解説します。
コミュニケーション上の制約
リモート商談では非言語コミュニケーションが伝わりにくく、細かいニュアンスの違いや表情の変化を読み取ることが難しくなります。
具体的には、頷いたのに先方が気付かなかったり、何かを説明したときに先方の表情が好転したのを見逃したりといったことが起こり得ます。
コミュニケーション上の制約への対策
表情などの非言語コミュニケーションが伝わりにくいため、感じたことなどをしっかり言葉に出すことが重要です。
また、画面をしっかり見て相手の表情を確認しながら話をするとともに、カメラでの自分の映り方が、相手が自分の表情などを把握しやすくなっているかも事前に確認しましょう。
接続トラブルやシステム面のリスク
インターネットの接続不良やシステムの不具合により、スムーズな商談が妨げられることがあります。
また、こちら側が事前に確認をしても、相手方にトラブルが発生することもあり、その場合の対策はしようがないのがネックです。
接続トラブルやシステム面のリスクへの対策
事前にリモート面談を行う場所の通信環境が問題ないかを確認しておきましょう。
一方、こちらが確認しても相手の通信環境が良くないと商談ができません。
よって、相手方に通信トラブルや機器異常が発生したときに備えて、先方の直通電話番号を入手しておくことも重要です。
信頼感・安心感の構築
リモート商談では、対面に比べて信頼関係を築きにくい点が課題となります。
背景には、先述の通り、非言語コミュニケーションが伝わりにくいという点や、一番大きいのがリモート商談では商談の目的以外の件で雑談が起こることがほとんど無いという点です。
雑談があることで人間的なつながりが生まれることがあるわけですが、それが無いことでなかなか信頼感、安心感の構築が難しくなってしまいます。
信頼感・安心感の構築への対策
非言語コミュニケーションや雑談で信頼感や安心感の醸成が難しい分、通常のコミュニケーションでそのような部分を感じていただく必要があります。
具体的には、商談後に会話した内容をまとめた議事録を送る、お互いのタスクをきちんと整理して物事を進めるなど、しっかりと仕事をしてくれる人、という印象を与えていくことが重要です。
リモート商談を成功させるポイント
リモート商談を成功させるためには、対面商談とは異なるアプローチが求められます。
オンライン環境ならではの課題を克服し、効果的な商談を実施するためには、以下のポイントを意識することが重要です。
ここでは、リモート商談における具体的な成功の秘訣を詳しく解説していきます。
相手の課題を正確に把握するスキル
リモート環境では、顧客の表情や細かなリアクションを読み取りにくいため、ヒアリング力が重要になります。
適切な質問を投げかけ、顧客の課題やニーズを正確に把握するスキルを磨くことが求められます。
顧客との信頼関係構築
オンラインでは対面に比べて信頼関係を築くのが難しくなります。
そのため、丁寧なコミュニケーションや適切なフォローアップを行い、安心感を持ってもらう工夫が必要です。
データを活用した提案力
リモート商談では、視覚的な資料やデータを活用した説得力のある提案が重要になります。
事前に顧客に関連する情報を収集し、オンラインツールの画面共有でデータに基づいた提案を行うことで、商談の成功率を高めることができます。
接続環境の整備
リモート商談の成功には、安定した通信環境が不可欠です。
通信が途切れると、商談の流れが中断され、信頼性を損なう可能性があります。
事前にインターネット環境を確認し、可能であれば有線接続を利用することが望ましいです。
また、万が一のトラブルに備え、バックアップの通信手段(モバイルルーターなど)を用意したり、先方の直通番号を把握したりしておくと安心です。
カメラの位置や目線
リモート商談では、カメラの位置や目線の調整が重要です。
カメラの位置が低すぎたり高すぎたりすると、相手に不自然な印象を与える可能性があります。
カメラは目線の高さに設置し、まっすぐ画面を見るようにすることで、自然な対話が可能になります。
また、画面を見ながら話す際は、意識的にカメラを見ることで、相手に対して目線を合わせているように見せることができます。
リモート商談で活用するツール
リモート商談を円滑に進めるためには、適切なツールの活用が不可欠です。
対面商談とは異なり、オンライン環境では相手の表情や反応が把握しづらいため、商談をスムーズに進めるためのツール選定が重要になります。
ここでは、リモート商談に役立つ代表的なツールを紹介します。
Web会議システム
Web会議システムは、リモート商談において最も重要なツールの一つです。
Zoom、Microsoft Teams、Google Meet などのプラットフォームを利用することで、インターネット経由でリアルタイムのコミュニケーションが可能になります。
これらのツールには、画面共有、録画機能、バーチャル背景の設定など、商談を効果的に進めるための機能が充実しています。
特に、画面共有機能を活用することで、資料やプレゼンテーションを見せながら商談を進めることができ、対面商談と同様の情報伝達が可能になります。
また、録画機能を使用すれば、商談内容を後から確認したり、社内で共有することも容易になります。
オンラインホワイトボード
オンラインホワイトボードは、視覚的な情報共有を強化するためのツールです。
MiroやMURALなどのプラットフォームを活用することで、リアルタイムでアイデアを図示したり、ブレインストーミングを行ったりすることができます。
これにより、対面でのホワイトボードを使った説明に近い形で議論を進めることが可能になります。
特に、複雑な概念やフローを説明する際には、オンラインホワイトボードを使用することで、相手の理解を深めることができます。
また、チームでのコラボレーションを促進する効果も期待できます。
営業支援システム(CRM/SFA)
営業支援システム(CRM/SFA)は、顧客情報や商談履歴を一元管理し、営業活動を効率化するためのツールです。
Salesforce、HubSpot、kintone などのCRM/SFAツールを活用することで、顧客ごとの商談状況や過去のやり取りを把握しやすくなります。
リモート商談では、相手の情報を素早く把握し、適切な提案を行うことが求められます。
そのため、事前にCRM/SFAを活用して顧客のニーズや課題を整理し、最適な提案を準備することが重要です。
また、商談後のフォローアップもシステム上で管理できるため、営業活動の効率化に大いに貢献します。
リモート商談をさらに成功に導くためのポイント
リモート商談を成功させるためには、それぞれの担当者がそれぞれにノウハウを蓄積させていくのではなく、それぞれが得たノウハウをチーム全員で共有し、チーム全体としてどんどんブラッシュアップされていくことが重要です。
こちらの章では、チームとしてリモート商談のノウハウを建設的に蓄積させていくために必要なポイントを紹介していきます。
社内研修
リモート商談では、雑談がないために信頼感や安心感の醸成が難しいと紹介しましたが、逆を言うと、そのような共有しにくいノウハウや、真似しにくい個性などが入り込む余地が少ないというプラスの側面があるということもできます。
よって、成功しているリモート商談のやり方をきちんとマニュアル化し、研修を実施することで、リモート商談の基本スキルや効果的な話し方、ツールの活用方法をチーム全体として一気に教育することが可能です。
成功事例の共有とノウハウの蓄積
リモート商談では個性などの共有しにくいノウハウが入り込みにくいということは、ある担当者の成功事例が他の担当者も真似しやすいということです。
よって、そのような成功事例は社内で共有し、ノウハウを蓄積していくことが重要です。
具体的には、成功した商談の録画を活用したり、定期的なフィードバックを行うことで、営業チーム全体のスキルアップを図ることができます。
そのために、ノウハウ共有が促進されるようなツールの導入も積極的に検討し、チーム全体としてスピーディーに効率的なリモート商談が行われる体制を作っていきましょう。
営業支援の代行やコンサルティングの検討
リモート商談における課題が多い場合、営業支援の代行サービスや専門コンサルタントを活用することも選択肢の一つです。
このような企業は様々なクライアントから様々な商材の営業をするよう依頼を受けています。
そのため、ある業界でしか通用しないというノウハウではなく、幅広く活用できるノウハウを持っている可能性が高いとともに、自社の業界で実績がある企業であれば、先行事例を紹介してくれることもあります。
外部のプロフェッショナルの力を借りることで、商談の精度を高め、成果を向上させることができます。
まとめ
リモート商談は、営業活動の効率化やコスト削減といったメリットをもたらす一方で、オンラインならではの課題も存在します。
本記事で紹介したポイントを活用し、リモート商談の成功率を高めましょう。
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