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- テレアポの壁を打破する!受付突破のために必要なスクリプトとフレーズ集
コンサルタントコラム

テレアポを成功に導くための最初の関門が、受付突破です。
受付を突破し、担当者の方と話をしないことには、アポイントを獲得することはできません。
今回は、その最初の関門である受付突破をどのように行うべきか解説していきます。
目次
テレアポで受付突破するコツ
まず、具体的な受付突破に有効なフレーズをお伝えする前に、受付突破を行う上で抑えておくべきコツや考え方について説明します。
担当者を名指しで指名する
一番受付突破しやすい方法が、担当者を名指しで指名することです。
「営業のご責任者をお願いします。」と「〇〇部長をお願いします。」だと、受付の方の心象は全然異なります。
前者は面識がない人が電話をかけてきている印象ですが、後者では面識のある人がなにか用事があって電話をかけてきている印象です。
よって、テレアポを行う際は、担当者個人名が入ったリストに対してコールが行えるかどうかを真っ先に検討しましょう。
これにより、受付NGがほぼゼロになりますから、アポイント獲得や資料請求など全体的にポジティブな結果が増えます。
毅然とした態度をとる
担当者個人名が入手できていない場合、〇〇のご責任者(ご担当者)という形で担当者を呼び出すことになります。
その際、「営業のご責任者はいらっしゃいますか?」と尋ねるのと、「営業のご責任者様お願いします。」というのとでは、印象がどのように変わるでしょうか?
もちろん、前者のほうが丁寧に感じるはずです。
しかし、丁寧がゆえに、受付の方から「どのようなご要件でしょうか?」と訊かれやすくなってしまいます。
一方、「お願いします。」と毅然とした雰囲気で伝えることで、用件を尋ねるのがはばかれるような印象を与えることができていないでしょうか?
重ね重ね、丁寧なのは「いらっしゃいますか?」なのですが、ここではテレアポの効率を高めるというのが目的です。
失礼というレベルまでになっていなければ、効率が上がる方法を行うべき、ということで「お願いします。」と毅然とした雰囲気で伝えるようにしてください。
受付では判断が難しい内容だと思わせる
毅然と伝えたとしても、「どういったご要件ですか?」と訊かれることはもちろん発生します。
その際、「当社は~~という製品を販売しておりまして、そちらのご案内のお電話です。」と返答したら、どのように感じるでしょうか?
「あ、営業電話だな。」とすぐにわかりますよね。つまり、切られてしまいます。
とはいえ、受付の方は自身の仕事として、取り次ぐ際に「〇〇のお電話です。」と言えるような状況でないと取次はできません。
よって、ポイントは受付の方では判断が難しいと思えるよう内容を、用件として伝えることです。
例えば、とある商品を利用したときの効果が、経理業務の効率化だとします。
そうすると、「どういったご要件ですか?」「御社の経理業務の業務効率について各社に伺ってまして、その件でのお電話です。」などと伝えます。
テレアポは1社だけでなくたくさんの会社に電話してますので、“各社”というのは嘘ではありませんし、業務効率が良い企業には営業できませんから、電話口で「経理業務の効率化にご興味ありませんか?」とまずは“伺う”はずです。
このように、ストレートに用件を伝えるのではなく、受付では判断できないかつ嘘ではないフレーズに置き換えるようにしましょう。
明るく丁寧に話さない
明るく丁寧にハキハキとした電話を受け取った際、どのような印象を感じるでしょうか?
おそらく、その声を聞いた瞬間に、「あ、営業電話だ。」と思うのではないでしょうか?
そう思ったが最後、相手は話の内容なんて聞いておらず、どのタイミングで電話を切ろうかと考えているはずです。
このような状況を防ぐには、明るく丁寧にではなく、普段と同じような声のトーンで多少たどたどしくコールをすることです。
普段、知り合いや友達に電話をかける際、練習してかけたりよそ行きの声色でかけることもありません。
電話しなきゃと思ったタイミングでそのまま電話するはずです。
それと同じ感覚で電話をすることで、受付の方が営業電話と感じない可能性があり、「いつも電話してきている取引先か何かかな?」と感じてもらうことに成功すれば、すんなり受付突破できます。
イライラしない
何度も受付NGになっていると、次第にイライラしてきます。
営業している商材に自信があるほど尚更です。「わかる人が話を聞いてくれれば、絶対に良さをわかってくれるはずなのに!!」
そうやってイライラが募ります。
そして、イライラすると、声色にもでます。
高圧的になったり、相手の言葉に被せ気味に話し始めてしまったり、そうすると、余計に受付突破できません。悪循環です。
このような事態を防ぐには、受付の方の仕事に理解を示すことです。
多くの受付の方は営業電話を通してしまうと、叱られてしまう可能性があります。
「仕事の邪魔になる電話をなぜ取り次いだんだ!」と。
よって、少しでも怪しいと思ったら、その電話を切ろうとしてしまうのです。
そう考えると、受付の方はやるべき仕事をやっただけであり、こちらに対して失礼なことをやろうとしたわけではない。
つまりはイライラしても仕方がないという気持ちにならないでしょうか?
テレアポの受付突破トークスクリプト
受付突破の際のコツや考え方をお伝えしましたので、次に、実際のトークスクリプトの例をいくつか紹介します。
担当者につないでもらうときのトークスクリプト
個人名がある場合
受付:「はい、株式会社◯◯です。」
営業:「恐れ入ります。株式会社△△の~~です。お世話になっております。」
受付:「お世話になっております。」
営業:「恐れ入りますが、(~~部の)~~様をお願いします。」
個人名がある場合は、その担当者個人名を伝えることで、高い確率でそのままその方に繋いでもらえます。
個人名がない場合
受付:「はい、株式会社◯◯です。」
営業:「恐れ入ります。株式会社△△の~~です。お世話になっております。」
受付:「お世話になっております。」
営業:「恐れ入りますが、経理部のご責任者様をお願いします。」
受付:「どういったご要件でしょうか?」
営業:「御社の経理業務の効率性について伺いたいことがありまして、ご連絡いたしました。」
個人名がない場合は、営業しようとしている商材を買ってくれそうな部署宛に電話をします。
その際、責任者宛に呼び出しを行うことで、実際に繋がってアポイントになれば決裁権者と商談できる可能性が高いですから、成約の可能性が高まります。
担当者につないでもらえなかった場合の対応方法
担当者につないでもらえなかった場合、以下のように切り返すことが可能です。
受付の方のフレーズごとに解説します。
「営業のお電話はお断りです。」
ルールやマニュアルとして営業電話はNGとされているケースです。
一見、切り崩すのが難しいように感じますが、このように伝えることが可能です。
「営業のお電話はお断りということはかしこまりました。ただ、むやみやたらに営業を行おうと考えているのではなく、まずはお電話口で当社の商品の効果がお役に立てる状況なのかを伺いまして、そのような状況であればご案内できれば、と考えておりました。
よって、お役に立てなそうであれば、そのままお電話を切る考えなのですが、そのような場合でも担当者様に状況を伺うことも難しいでしょうか?」
「担当者名がわからない方のお電話は取り次げない事になっております。」
面識があるのであれば担当者名がわかっているはずである、という考えに基づき、新規の電話は取り次がないというルール、マニュアルの企業です。
こちらもなかなか切り崩すのが難しいのですが、このようなことを伝えてみても良いかもしれません。
「担当者名は存じ上げてないのですが、この度のお電話の用件が、~~(商品のウリを簡単に説明)という商品に関してでして、もし御社で~~(商品の効果を感じてもらえる状況)というような状況でしたら、お役に立てるものでしたので、いきなり営業のお話ではなく、まずはその辺りの状況を伺えればというお電話なのですが、それでも難しいでしょうか?」
「担当者は忙しくしていて取り次げない。」
本当かウソか、担当者は電話に出れないほど忙しいと言われる場合です。
このような場合は、電話に出れるかどうか粘っても押し問答にしかならず、それをやってしまうと心象がわるくなってしまいます。
そこで、資料送付ができないかを試してみましょう。
「かしこまりました。この度のお電話の用件が、~~(商品のウリを簡単に説明)という商品に関してでして、もし御社で~~(商品の効果を感じてもらえる状況)というような状況でしたら、お役に立てるものでしたので、いきなり営業したいというのではなく、まずはその辺りの状況を伺えればというお電話だったのですが・・・よろしければご担当者様にメールでご連絡を取らせていただくことは可能でしょうか?」
「担当者は不在にしております。」
受付突破はできたが、担当者がいなかったケースです。
再度電話してもまた突破できる可能性は高いですが、可能な限り担当者と接触できる確率を上げるために以下のようなトークを展開しましょう。
「かしこまりました。そうしましたら、またご連絡ができればと思うのですが、普段いつ頃がお手すきでいらっしゃいますか?また、次回はどなた様とお呼び出しすれば、取次の際にご面倒をおかけしないでしょうか?」
テレアポの受付突破に使える効果的なフレーズ
このように、受付突破は様々なスクリプトを考案し、色々試していくことで成功率が高まっていきます。
その際に、以下のようなフレーズを踏まえてスクリプトを考案することで、成功率の高いスクリプトを安定的に作ることができます。
「〇〇社長」
従業員数が70名くらいまでの会社であれば、様々な決裁を社長が行っている事が多いです。
ということは、社長とアポイントが取れれば、その後の営業活動がスムーズに進みます。
ではそれくらいの規模にコールをする場合、ホームページで社長の名前を確認し、「〇〇社長お願いします。」と、受付の方に伝えましょう。
普段から電話してきている社長の知り合いかのような雰囲気でコールができれば突破できる確率は高まります。
その後に、実際に社長につながった後が気まずいと思うかもしれません。
その点については、
「恐れ入ります。ホームページにお名前がございましたので、〇〇社長がこの辺りのお話を管轄なさっているかと思い、呼び出させていただきました。」
と伝えれば、公開されている情報に基づいて呼び出したまで、ということが伝わりますので、問題ありません。
「お伺い」
受付の方に用件を聞かれた際、「〇〇のご案内でお電話いたしました。」と返答したとします。
“ご案内”ということは、すなわち営業行為に当たりますので、このように返答すると、自ら「営業電話をかけています。」と言っているようなものです。
よって、スクリプトを考える際は、「ご案内」というフレーズは可能な限り使わずに、「〇〇についてのお伺いでお電話いたしました。」と、「お伺い」で言い直すようにしましょう。
「お伺い」ということは、何かしら尋ねたいことがある、ということになりますので、そのように認識してもらえればそれだけで受付突破に成功する可能性があります。
「ご責任者」
企業において、意思決定をするのは決裁権者です。
そして、決裁権者はその部署の責任者であることがほとんどです。
よって、担当者にアポイントを取るのと責任者にアポイントを取るのでは、その後の営業効率に大きな差が生まれます。
また、「責任者をお願いします。」とかけてくる電話には物々しさがあります。
「どういったご要件ですか?」と聞いた後に、「御社の経理業務についてのお伺いです。」と返答すると、「なにかうちの経理業務でトラブルかな?」と思われる可能性があり、これは責任者に取り次がないと、と思ってもらえるかもしれません。
このように担当者ではなく責任者を呼び出すことを原則とすることで、アポイント取得後の営業効率・受付突破率の両方に良い影響を与える可能性があります。
テレアポで受付突破するためにチームでできること
このように受付突破は様々なノウハウやテクニックを結集した結果、その確率が上がっていくものとご理解いただけたのではないかと思います。
そうすると、一人で悶々と考えながら受付突破のためのスクリプトを作るより、チームとしてメンバー同士で色々とアイディアを出し合いながら行ったほうが生産性は格段に上がります。
その際に抑えるべきポイントを紹介します。
受付突破できた事例を共有する
そもそも受付突破率が低い状況は、すべてにおいて暗中模索です。
具体的には、どこの部署を呼び出すのが良いのか、用件はなんと答えれば良いのか、時間帯はいつが良いのか、などなど、一つ一つの情報を集約して、“これが最適解”というものを作っていく必要があります。
よって、チームメンバー全員のコール数と担当者接触数、つまりは受付突破数を記録し、他のメンバーよりも高い突破率のメンバーを見つけましょう。
そのメンバーからどのようにして受付突破に成功したのかを細かくヒアリングすることで、受付突破のためのノウハウの輪郭が見えてきます。
受付突破するためのロープレ実施
こういう言い回しを行えば受付突破ができる、というスクリプトが完成し、それの運用が始まったら、次のステップは全員がそれを会得している状況を作ることです。
ノウハウがあってもそれが実行されていなければ何も意味もありません。
この、ノウハウの会得のために重要なのがロープレです。
コール担当とお客様に分かれ、実際に電話営業を再現します。
その時、オブザーバー役を立て、アポイントに至らなかった場合は、どこでどの
ようにトークを運べばアポイントになったか解説してもらいます。
これを繰り返すことで全メンバーがしっかりノウハウを活用できる状況を作ってください。
担当者接触率が高い時間を共有する
受付突破ができても、話したい担当者が在席していなければ、せっかくの受付突破が無駄になってしまいます。
よって、どの時間帯に担当者がよくいるのかという情報は、可能な限り早くチーム内に共有される必要があります。
そうすることで、テレアポ以外の業務を抱えているメンバーは担当者接触が難しい時間帯に別の仕事をすることができ、一日を通しての業務の生産性が上がります。
録音データを活用する
チーム内でのロープレなどで指摘を受けたとしても、声のトーンや話す速さなどはなかなか自分で気づくことが難しく、指摘から改善までが時間がかかってしまいます。
その改善スピードを速めるのに有効なのが録音データの活用です。
電話の内容が録音されるシステムが導入されていれば、定期的に自分の録音データを聞き、自分がイメージした通りのトーンや話す速さになっているか確認しましょう。
そのようなシステムの導入がない場合、スマートフォンの録音機能でも十分同じ効果が得られます。
相手の声は録音されませんが、自分の声は聞くことができますので、トーンや話す速さが確認できます。
このような録音データの活用を繰り返し、自分のイメージ通りのトーンや話す速さで実際に話すことができるようになることで、トーンが低い人が電話に出たら自分もトーンを下げたり、ゆっくり話す人と同じペースで話すようにしたりと、相手にストレスを与えない話し方ができるようになり、受付突破はもちろん、アポイント率の向上にも繋がります。
受付突破してアポにつなげよう!
このように、受付突破は様々なノウハウやテクニック、コツを結集した結果改善されていくものであり、日々の積み重ねの賜物とも言えるものです。
漫然とテレアポを行うのではなく、この瞬間からうまくいっていない場合は様々なフレーズを試してみるなど、ぜひ改善に向けて動いてみてください。
そこで溜まったノウハウやテクニック、スキルは、今後テレアポを行う上で、ずっと有効に活用できます。
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