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コンサルタントコラム

商談
2020.04.07

営業効率の高いウェブ商談の進め方

商談 / 大村 康雄

新型コロナウイルスの影響で外出訪問が難しくなっている昨今、全面的に商談はウェブで、という企業も増えていると思います。

私自身もそうで、ここ1ヶ月位でほとんど外出はなくなりすべての会議がウェブになりました。

今日は、ウェブ商談が慣れていないという方向けに、私自身も最近集中的にウェブ商談を行っているので自分の経験を棚卸ししつつ、日頃行っている対面商談の研修で伝えていることとの違いからポイントをお伝えしたいと思います。

 

1.雑談が苦手な人にはウェブ商談は有利

突然ですが、「告白は電話やメールじゃなくて直接言ってほしい。」なんて話、聞いたことがあると思います。なぜ電話やメールはだめかというと、電話やメールは手軽に思えて気持ちが伝わないと感じるからでしょう。それくらい、直接対面するという行為は特別なものであり誰にとっても緊張を誘発するわけです。

当然、知らない人同士が「初めまして」と名刺交換から始める対面商談もこのような緊張状態からスタートします。そして、その緊張を解すため、対面商談では名刺交換後、軽い雑談で場を和ませるアイスブレイクが重要になります。この雑談が苦手という話もよく聞きます。

一方ウェブ商談は、告白するときの電話やメールのようなもので、直接対面するのに比べて心理的な緊張を誘発しません。雑談がなくても場の雰囲気が和やかで、「本日はよろしくお願いします。では、早速・・・」と本題に入っても違和感がありません。

 

2.資料は事前にメールで送る(ただし、全てではない)

ウェブ商談が決まった際、事前にメールなどでSkypeなのかZOOMなのかなど環境をどうするかといった打ち合わせやIDの連絡などがあると思います。

そのやり取りのときに、会社案内などの自己紹介の資料を事前に送ってしまいます。

そうすると、対面で会う予定がある場合はこのような資料を読んで頂きにくいのですが、ウェブ商談の場合は読んで頂けるケースが多いです。

おそらくこれは、対面商談の場合は「どうせ資料を持ってきてくれるだろう。」と無意識に思ってしまうのに対し、ウェブ商談の場合は「この資料を読んでおかないと当日話がわからないかも。」とこれまた無意識に思ってしまうからだと思われます。

よって、回線がつながり、「本日はよろしくお願いします。では、早速、先日お送りした会社案内についてご説明します。」と話をつなげることが出来るとともに、「あ、読みましたよ。」と言われたら「じゃあ、ポイントだけ・・・」と時間を節約できます。ここで注意なのが「読みましたよ。」を鵜呑みにしないこと。読んでいない可能性もあるわけなので、会社案内の中でも特にアピールしたい点などはしっかり説明します。

 

3.ためらわずにズケズケ聞く

当然、程度問題はありますが、画面越しだときわどい質問もそこまで踏み込んだ印象を持たれにくいです。なので、これ聞いても大丈夫かな?と思うような質問もウェブ商談であれば案外すんなり成立します。

また、事前のメールのやり取りで役職がついていれば別ですが、名刺交換もしていませんので相手の肩書もよくわかりません。よって、わからないからこそ、「〇〇さんお一人で決められますか?」など、対面商談でためらうことも多い稟議プロセスや予算観なども聞きやすくなります。

このように気になることをどんどん聞き、最適な提案をするための材料を収集します。

 

4.”あなたのための”資料を送信する

ズケズケ聞いたことにより、相手の状況がよくわかったら、「であれば、こちらの資料が参考になると思います。お送りしますので少々お待ち下さい。」と追加資料をメールでお送りします。

画面共有でも良いかもしれませんが、商談後に検討頂くためには資料を手元に持っておいて頂く必要があります。よって、どっちみち送らねばならないのであればこのタイミングで送っておくと効率が良いです。

また、「届きましたか?では、説明しますね。」と続くわけですが、その際に好きなタイミングで自分の見たいページに行ったり来たりできたほうが満足度も高いと思います。

いずれにせよ、ここで、「色々聞かれたけど、その結果としてこの資料で検討すれば良いんだな。」と思ってもらうことが重要です。

 

5.次のアクションを決めて終了

「では、検討しますね。」「よろしくお願いします。」で終わってしまうと、次にどちらが何をするのかが不明確です。

これはウェブでも対面でも同じですが、いつまでにどちらが何をやるか(例:来週の中盤に検討結果伺いのお電話を差し上げる など)を明確にして商談を終えます。

 

以上が、ウェブ商談を効果的に行う流れ、ポイントです。

ウェブ商談はやりにくいという話を聞くこともよくあります。そのようなケースで多いのは、商材がコモディティ化しており、営業担当の人柄や対応力も商材の魅力の一つになっているケースかと思います。

確かにそのようなケースでは対面商談は欠かせないでしょう。

しかし、「ズケズケヒアリング→相手にあった資料送信」という流れを組み込める商談であれば、むしろウェブ商談の方が効率的に進められる可能性があります。

ウェブ商談は提案を受ける方も対面で応対しなくて良いので心理的ハードルが低いですから、新型コロナウイルスの影響によりウェブ商談が広まった今、こちらの方がスタンダードになる可能性もあります。

移動時間の節約など、ウェブ商談に慣れるともたらされるメリットはたくさんあります。ピンチはチャンスと考え、会社としてのノウハウにする良い機会かもしれません。

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