上司と部下が面談を行うミーティングのことを1on1といったりします。
この1on1ですが、当初私は否定的でした。
10年以上会社を経営してきてますが、ミドルマネージャーに「きちんと部下の話を聞くんだぞ。」と伝えると、話を聞くのは良いもののただの愚痴大会になったり、場合によってはミドルマネージャーが部下側に取り込まれて会社批判の急先鋒になったりと、1on1がうまく機能した経験があまりなく、いつしか1on1を推奨しなくなりました。
むしろ、これは経営上のただのリスクとさえ考えるようになりました。
こんな状態が数年続いていたのですが、数ヶ月前から、「やはり上司と部下がきちんと意思疎通を行う機会は重要である。」と思い始めるとともに、「当社のマネージャー陣ならそう簡単に部下側に取り込まれないだろう。」とも思い始め、1on1を数年ぶりに推奨しようと思い立ちました。
ただ、推奨するだけだと過去の失敗を繰り返すかもしれない。
そう思い、いろいろ考えた結果、この1on1のことを【成長セッション】と名付けました。上司が部下と面談し、部下の成長を後押しするセッションである。という意味合いを込めました。
行い始めた結果ですが、非常にうまく機能しているようです。
部下側は”成長”の為のセッションと名前がついていますので、雑談や愚痴に終始しないよう心構えが促されます。
また、上司側も”部下の成長”の為のセッションですから、安易に部下の愚痴に同調したり、アドバイスをせずに話を聞くだけといったことが減り、真剣に部下と向き合う意識が強まります。
また、セッションの内容をメールで記録に残すようにしています。参考までにこのようなフォーマットです。
【~月~日 〇〇さんの成長セッション記録】
■話した内容
■(上司名)からのアドバイス
(ここまで記入して部下にメール送信)
※※以下を記入して返信してください※※
■(部下名)さんからのコメント
■次回成長セッション希望日(本日から1ヶ月以内であること)
この施策の面白いところは、部下側はもちろん、上司側の成長も促されることです。
私もこのフォーマットでアドバイスをまとめていくことで、暗黙知になっていた自分の考え方がクリアになり、成長を感じています。
参考になりましたら幸いです。