初めてテレマーケティングやインサイドセールスの外注を検討する際、複数社からお見積もりを取って比較検討するケースがほとんどだと思います。
今回は、そのような見積もりをもらった際にどのように判断すべきかについて解説したいと思います。
まず、テレマーケティングサービスのコスト構造はほとんどすべて人件費です。
つまり、見積もりを読み解くときは、料金と人件費のバランスが適切かどうかというのが判断のポイントになります。
そして、料金と人件費のバランスが適切かどうかを判断するためには、まずは一人のスタッフがどれだけの業務量をこなせるのか正確に把握する必要があります。
1人のコールスタッフが、1件1件のコール内容をきちんと履歴を残しながら丸1日コールした際、消化できるコール数は約100コールです。
もちろん、履歴を残さずに結果だけをクリックで処理したり、ほとんど不在が多い個人宅へのコールなどへコールするともう少し増えます。
ただ、集中力をきちんと保った形で丸1日コールをすると考えれば、上限は120コールくらいだと思います。
それ以上のコール数できちんと集中力を保つことができるコールスタッフは、それなりの経験値があるベテランになってきます。
よって、一般的なコールスタッフが1ヶ月に消化できるコール数は、120コール×20営業日=2400コールとなります。
これが、1人のコールスタッフが1ヶ月にこなすことができる業務量の基準となります。
今度は、この2400コールをいくらの人件費のスタッフが行うかということが焦点になります。
仮に時給1200円のアルバイトスタッフが業務を行う場合、1200円×8時間×20営業日=192,000円の人件費がかかります。
一般的に、稼働するスタッフ人件費の2~3倍くらいをサービス料金と設定すると営業経費などをカバーできますので、仮に2.5倍とすると
192,000円×2.5=480,000円がアルバイトを主体として稼働した際の適正なサービス料金と言えます。
1コールに直しますと、480,000円÷2400コール=200円という価格です。
アルバイトが業務を行うということはサービスに従事するスタッフの賃金は最低水準といえますので、この金額がある種最低料金と言えます。
よって、正社員でコールを行っている企業ですと社保量が入ってきますので、さらにこの単価は上がっていきます。
逆に、この料金よりも低い見積もりの場合は、サービスを適切に進めているかといったことや経営的に適正な利益を取っておらず何かしらほころびが出ないかといったことに疑義が生じてきます。
まとめますと、
■1人のコールスタッフが1ヶ月にコールできる数は2400コールくらいが上限(無理のない数は2000コール)
■誰(正社員?アルバイト?)がコールするかによるが、コールスタッフの1人月単価は400,000円~600,000円
■上記のことから1コール単価は200円前後に落ち着く ”しかない”
以上が、テレマーケティングの見積りの読み取り方です。
実際には、これに加えてコールスクリプトの作成費用やリスト作成費用など、諸準備の工数が発生してきます。
よって、あくまで上記の金額は”コールのみ”にかかる費用であることは、注意する必要があります。
また、見積もりの出し方によっては、コール単価を低く設定し、逆に諸準備の費用を高く提示して総額でつじつまを合わせる、といったケースも見られます。
諸準備のコスト構造も中身はすべて人件費です。
そのような見積もりを見たらどの準備にどれくらい時間がかかりそうなのかをきちんと確認することで、適正かどうかを判断できます。
参考になりましたら幸いです。
改めて言うことでないかと思いますが、弊社はテレアポ代行(インサイドセールス)業務を行っております。 もちろんテレアポだけが弊社の全てで……
これまで当社のコンサルタントコラム内では、効果的な電話営業台本の作り方や、アポイントが取れないときにチェックするポイントなどを紹介してきました。 それらのノウ……
こんにちは。 当社内で研修を行っている私から、テレマーケティングのアポイントが取りやすくなるために必要であると考えている、「ターゲットの立場になって営業台本を……
2021年10月現在、新型コロナの感染拡大は落ち着きを見せており、飲食店も通常営業に戻るなど徐々に日常生活が戻ってきました。 それに伴い、営業活動に改めて……
今回は、テレマーケティングの将来性についてです。 昨今、電話を敬遠する風潮が世の中全体として生まれてきていると感じます。 若者は物心ついたころからLIN……
成果報酬型でテレマーケティングを導入しようとした際、初期費用がかかることに戸惑いを覚えた方もいるのではないでしょうか? 今回、この「初期費用がなぜ必要なの……
今回は、外注テレアポ業者とプロジェクトがうまくいかないときの原因分析法について解説します。 テレアポを外注したがうまくいかなかった。 そもそもうまくいく……
テレアポ・テレマーケティングを行っていて、さらっとスクリプト(営業台本)を読んだだけでアポイントを取れるということはあまり多くありません。 ほとんどの場合……
テレアポをする上でスクリプトの内容は非常に重要ですが、内容が長過ぎるとアポイントが獲得できないことがほとんどです。 逆に、文章量が適切な範囲でまとまってい……
新規開拓や既存顧客フォローなどで日々社内や外注でテレアポを実施されていらっしゃる企業様は多いのではないでしょうか? そこで多くの企業様が直面する課題がアポイン……