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コンサルタントコラム

インサイドセールス
2021.10.04

初めてインサイドセールスを外注するときの注意点

インサイドセールス / 大村 康雄

2021年10月現在、新型コロナの感染拡大は落ち着きを見せており、飲食店も通常営業に戻るなど徐々に日常生活が戻ってきました。

それに伴い、営業活動に改めて力を入れようと考え始めている企業も多く、テレマーケティング業者やインサイドセールス代行業者を探そうと、当社にも多くのお問い合わせをいただいております。

そのような企業のうち、初めてインサイドセールスやテレマーケティングを外部委託する企業はどのような基準で選べばよいか迷うことが多いようです。
今回は、そのような企業様がどのような基準で外部委託する企業を選ぶべきか、説明したいと思います。

■3つの料金形態

テレマーケティングやインサイドセールス業務には3つの料金形態があります。成果報酬、リスト(コール)課金、時間課金です。
これらの料金形態ですが、料金形態が変わるということは委託を受ける企業の収益の上げ方も変わるということです。
それにより、利用する企業側にもメリット、デメリットが出てきます。
一つ一つ解説します。

▼成果報酬

1件のアポイント当たりいくらという料金形態です。
料金と成果物の関係性が明確であり、成果が上がらないときは料金が発生しないので利用者には安心感があります。成果物と料金の物々交換です。
しかし、成果物と料金の物々交換ということは契約が成果物のみで縛られており、稼働量について指示ができないということです。

「〇件コールしてください。」というオーダーはすることができず、場合によってはコールが全く行われずいたずらに時間だけが過ぎていきます。
​「〇件コールしてください。」というオーダーができる業者もあるのでは?と思うかもしれませんが、約束できる業者はないと思います。
​なぜなら、仮にその案件のアポイント獲得難易度が高い場合、アポイントが取れなくて収益が上がらずコールをするだけ赤字になっていくからです。​

テレマーケティング、インサイドセールスを成果報酬型で稼働できるのは安定的にアポイントが取れるプロジェクトのみなのです。

よって、成果報酬型でなかなかアポイントが取れないのに「〇件コールします!!」とタダ働きを宣言するような業者はどのように業務を行っているかきちんと確認する必要があります。
また、「とにもかくにもとりあえず受託して、そこからアポイントが取れるものだけに人員を集中させていけば良い。」という業者も多くありますので、どのようなスタンスで取り組んでもらえるかは細心の注意を払う必要があります。

このように稼働について不安が残る成果報酬型ですが、もう一つ稼働についてネックとなる要因があります。
それは委託を受ける企業のキャパシティです。

後述しますが、コール(リスト)課金と時間課金は稼働するということについて課金される料金形態です。
よって、この2つの料金形態の受注が増えれば成果報酬コールに入っていたコールスタッフもそちらに回さねばならず、成果報酬コールは止めざるを得ません。

▼コール(リスト)課金

何件のコールを行うのでいくら、ですとか、何件のリストに何コールずつするのでいくら、と言った料金形態です。
成果報酬と違い、稼働量について課金されますから、「今月末までに〇コールしてください」などと稼働量について明確に指示をすることができます。
一方、成果報酬とは異なり、「〇コールするということは〇時間かかるので〇円」という流れで料金算出がされますので、成果と料金の連動性がありません。
たくさんアポイントが取れる場合は割安ですし、取れない場合はもちろん割高となります。

コール(リスト)課金を利用する際の注意点としては、主に2つあります。

一つ目は明確にコール課金なのかリスト課金なのか確認することです。
​その辺りの確認が甘く、「1000コールと500リストへの3コール」を”1000”と”500”だけ切り取って比較してしまうことがよくあります。

その結果、「1000コールの方が1000社にアプローチできるので得である。」と結論付けたり、「1000の方がなんで安いんだ?」(1000コールと1500コールを比較しているので当たり前)と誤解したりがよくあります。
コール課金なのかリスト課金なのかを正確に理解して発注しないと金額的には安い方に頼んだが実は割高というケースもあるわけです。

2つ目があまりに見積もりが安すぎないか確認することです。
ヒト一人が1日にきちんと集中して行えるコール数は100コールくらいです。よって、20営業日換算で月間で2000コールほどが限界です。
そうすると、そのコールスタッフの人件費を仮に25万円とすると月間の料金として50万円という設定はしたいところですから、50万円÷2000コール=1コール当たり250円が目安のラインになってきます。
これに営業経費なども入りますから、実際はもっと高く設定しないと経営上苦しいでしょう。

つまり、このラインを下回るようでしたら、何かしらの形(履歴だけ残して実はコールをしていない、人件費がめちゃくちゃ安いスタッフで稼働しているなど)で採算を合わせているはずであり、それは利用企業にとってはマイナスな要因がほとんどです。

▼時間課金

1ヶ月や1時間など、一定の期間あたりいくらという料金形態です。
派遣社員やアルバイトなどと同じ考え方になります。
よって、委託を受ける企業によっては、メール対応など契約時間内で対応可能な業務はコール以外も行ってくれる可能性があります。

時間課金発注の際の注意点としては、明確に業務量を確認するということです。

「半年契約で今委託しているところがあります。」
「毎月どういう稼働をしてるんですか?」
「…1000コールくらいはしてるんじゃないですかね?」
こういう会話、営業現場で結構行われます。
「月額の料金がそれなりにお手ごろかつ予算内できちんとやってくれそうだ。」
そんな経緯で発注に至ったのでしょうが、実際にお手ごろかどうかは実際の稼働量次第です。
実際に蓋を開けたら、月額30万円で300コールほど(実質3日分の稼働)しかしていないケースも見たことがあります。
このような事態は事前確認で防ぐことができます。

■料金形態を選ぶ際の判断基準

このように、料金形態によってテレマーケティング、インサイドセールス業者の使い勝手が変わることはご理解いただけたかと思います。
次にどのような基準でどの料金形態にすべきか解説していきましょう。
結論としまして、以下の流れで判断していくと良いです。


1.アポイントの獲得計画を絶対守らねばならないか

成果報酬型は、
・アポイントがなかなか取れないと委託を受けた業者が赤字になるので稼働が止まる。
・委託を受けた業者がコール(リスト)課金と時間課金をたくさん受注した場合、成果報酬コールスタッフも回さないといけないので稼働が止まる。
ということで、稼働が不安定というリスクが常に付きまといます。
よって、アポイント獲得に関しての必達目標がある場合、成果報酬型は避けたほうが無難であり、コール(リスト)課金や時間課金が望ましいです。
いつ成果をもたらすかわからないフリーランスの営業マンと提携するのではなく、きちんと指示を聞いてくれる営業マンを雇用するという感覚です。

2.すでにアポイントが取れた実績があるか

委託しようとしているコール業務が、社内でやってみて成果が出ている、もしくは外部企業に過去に委託して成果が出てスクリプトなどの共有も受けている。

以上のような状態であれば、そのノウハウを新たなテレマーケティング、インサイドセールス業者に伝えることで安定的なアポイント獲得を成果報酬型で狙うことができ、安定的にアポイントが取れますので稼働が不安定になるリスクも軽減されます。

3.時間的猶予があるか

1と2でNoの場合とは、絶対的なアポイント獲得計画はなくアポイントが取れた実績もないという状態です。
そのような場合、「とはいえ、○○までにはアポイント獲得業務立ち上げねば」と期限が差し迫っているかが次のチェックポイントです。
期限が差し迫っている場合、悠長にテストマーケティングを行って少しずつスクリプトを作り込んでいくということができません。

よって、最初から比較的大きなロットでコール(リスト)課金や時間課金で発注し、仮説検証と営業実行を同時並行でやっていく必要があります。

4.上記すべてにNoの場合

上記すべてにNoの場合とは、絶対的なアポイント獲得計画はなくアポイントが取れた実績もなく、時間的猶予もあるということです。
このような場合は、可能な限り少ない件数のコール(リスト)課金でテストマーケティングを行い、当たりを探っていくことができます。
当たりが見えてない状態で一気に攻めてしまうと、たくさんのリストを無駄遣いする恐れがありますが、時間がかかる反面、リストを大事に使っていけるというメリットがあります。


以上が、初めてテレマーケティングやインサイドセールス業務を外注、委託するときの注意点です。

商談数の多寡は売上の多寡と大きく相関します。
ぜひ、こちらの内容を参考に、商談数を最大化してくれる良いパートナーを見つけてください。

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